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日本では魚の王様といえば鯛。おめでたい時には必ず鯛が出てきます。七福神の布袋様が小脇に抱えているのはもちろん鯛。
大相撲の優勝力士が記念撮影の際、片手にダァーとぶら下げてにこやかにしている時の魚も鯛。「めでたい」の語呂合わせからそうなったのかピンク色で美しい体型の、そして美味な味が喜びの象徴としてそうなったのでしょうか。 |
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あまり詳しい事は存じておりませんが、中国などでは死人の肉を食べる不吉な魚と言われ忌み嫌われているそうです。所変わればなんとやらではありませんが扱われ方にすごい差があるなぁと思います。
江戸時代にもすでに鯛はめでたい魚として、また美味な高級魚として扱われていたようで、徳川家康が晩年、鯛の天麩羅を食べて「この歳になってこのように美味いものがあるとは知らなんだ」と言わしめたほどその美味さは群を抜いていたようです。
また、おめでたい時や賄賂を贈るときにも必ず鯛は必要であったようで海沿いの魚屋では生簀を造り、急な注文に対応すべく鯛を生きたまま泳がしていたようです。そういう設備を持っていたという点ではあまり現代と変わらないんだなぁと驚嘆します。
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鯛の旬は冬から春にかけてで最高の旬物を「桜鯛」と呼びます。しかし5、6月の産卵を過ぎると「麦わら鯛」といってかすかすの身になってしまい、商品価値もぐっと下がってしまいます。
また大きさで言えば40センチから50センチ、重さで1.8キロから3キロぐらいまでの鯛が一番脂ものり、身もそこそこにしまっていて美味です。
大きくなりすぎると筋があり噛みきれないほど身が硬くなりますので目の下三尺(1メートル級の大物)という鯛は確かに立派でそれだけ大きくなるまで無事に育ったということで縁起もいいのですが、食べて美味しいのとは比例しません。
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ちなみに鯛の寿命は40年で目の下三尺級なのは少なくとも20年以上生き抜かなければその大きさになりません。
またうろこに年輪のような筋がはいっておりその数を数えると年齢が分かるとも言われていますが、大物のうろこは確かに年月を感じさせる文様がはっきりと入っています。
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余談ではありますが、鯛にもやはり個体差があり、旬の鯛が必ず皆美味しいかといえばそうとも言い切れません。
人間にも個人差があるように、例えば太っている人、中肉中背の人、痩せている人、筋肉モリモリの人、病気の人と言う具合に魚にもそういったことがあるようです。それは住んでいる海の環境によるものですが、海流のない穏やかなところや浅瀬に住んでいると太ってきますし、余りに潮の激しいところや水深の深いところにいると筋肉がつき過ぎるのか身が固くなります。
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実際に私も毎日仕入れに行きますが、見た感じが福々しい美味しそうな鯛だなと思い仕入れてくるのですが、さばいて見ますと単なるデブで脂肪がぶよぶよという感じで余り美味しくなかったり、スマートでしまっている鯛は筋があり固かったりとなかなか見極めるのは難しいものです。
やはり中肉中背の少しスポーツマンというのが一番のようです。
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また鯛のお刺身を美味しく頂くためには、生きている物をすぐにさばいて食べても食感がぷりぷりしているだけで美味しくはありません。
生きている鯛を〆てお刺身にするまでに11時間、時間をあけるとイノシン酸という旨み成分がもっとも高くなりますのでその頃が一番の食べごろです。目安にして下さい。
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またスーパーなどで買ってこられた鯛のお刺身が「なんかぱさぱさ」とか「あんまり美味しくない」という場合は造り醤油を少し水で薄め、ごま油を少し入れたものに3分ほど漬けますと中華風の刺身に早や変わりし、御飯のおかずになります。お試しください。
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