うらやましい『和菓子屋』さん 自然食品店主から見た和菓子屋さん 紫明商店街 ポケットくらぶ 萩原孝一 |
| 春なら2枚の桜葉でできた、嵐山の「さくら餅」。 5月は男の子が生れて最初の端午の節句には「ちまき」を親戚や友達へ配ります。2年目からは「かしわ餅」。6月30日には夏をすこやかに越えるためにと「水無月」。 四季それぞれに和菓子をいただきます。 市内にどれほどの和菓子屋さん、お餅屋さんがあるでしょうか。 「あの角のところ…」などと記憶をたどるだけでも数百軒はあると思います。 わたしどもの自然食品店は北大路通に面して新町通りとの交差点。 敷地は同じ広さなのに、一軒置いて隣の和菓子屋さんは、2種類の銘菓が売りもので並んでいます。 |
わたしどもは醤油や味噌、お菓子や漬物、化粧品に健康食品、野菜に果物と1000アイテム以上を並べています。商品それぞれの賞味期限のチェックも一苦労。 そりゃ隣の芝生がナントカでうらやましくもなります。 わたしどもの自然食品は値段が高いと云うイメージがあるようですが、それは材料費と人件費がかかるからです。 人が人の食べるものを作る時、心を込めて作ります。 値段は材料費や手間代などを下から計算し、販売価格が決まります。 食品を工業化で作るときは機械化をプログラムします。 合理化をかさね、最後は24時間稼動のライン。 全国どこででも同じ味と同じ価格の商品ができます。 販売価格はあらかじめ他社との競合を計算されます。販売価格から原価を割り出し、それに沿った原材料が規定されます。 良いお菓子を子供に思って各地へ行きますが、京都の和菓子屋さんがうらやましいことが多い。 その地域では饅頭1つ100円以下でなければ売れない。ここが前提です。 餡(あん)は自分の思う原材料で炊け ません。原価の安い「輸入餡」を使わざるえません。 甘さだけで、風味の良い餡のお菓子を評価してくれる消費者がいなければ仕方ない現実です。 そんななかで一生懸命仕事をしているのですが、納品先によっては原価を低く抑えられます。 |
京都の和菓子屋さんは兵庫県や北海道などの内地産の豆を原材料に使います。 甘さも和三盆やてんさい大根から作られたビート糖・グラニュー糖。ポリフェノール豊かな体に優しい原材料は風味も豊かでおいしい。あたかも「平然」とそんな高価な素材が使用されています。 当然、価格も高くなります。自分で国産小豆を買って炊いてみればわかるのですが、出来合いを買うたほうがよっぽど安上がり。 それでも京都の和菓子屋さんが売れるのは何故なのでしょう? おそらく何年も、何代も続いて実績があって、その上で今日の人の努力があってこそ、買う人が価格という評価で支えているのではないでしょうか。 それと情報公開があたりまえなのかヒット商品はコピーがいっぱいあります。 6月30日に食べる「水無月」。三角形のお菓子ですが6月に入ると和菓子屋さんやお餅屋さんには「水無月」がいっぱい。 京都市内は「水無月」であふれていると云っても過言ではありません。 もし「水無月」の特許をだれかが持っていれば儲かるな?などと思ってしまいます。しかし誰かが独占したなら、ここまで広がらなかったでしょう。 「はなびら餅」もそうです。北区の和菓子屋さんが作ったことが本には記されていますが、近所のお餅屋さんも作っています。 |
![]() 番茶の時はお餅屋さんで菓子を買い、煎茶や抹茶の時は和菓子屋さんで買うなんてルールがあるわけで はないでしょうが、自分で考えてみると、誰さんが来たらお餅屋さんのナニナニさんで、特別なお客さ んならアノ和菓子屋さんで、などと親しさや季節によって選んでいるようです。 京都Wel.comのページの分類でお菓子は和菓子と洋菓子のカテゴリーを選択します。 そのたびに思うの です、…うちのお菓子は「分類・駄菓子」だと。 |
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