新茶って何時でるの? 新茶が楽しめるのはほんのひととき |
昨今、年間を通じて「新茶はありますか?」とのお問い合せを頂きます。
新茶は、四月の声と共に鹿児島の離島物と呼ばれる物が出始め、次いで鹿児島産(知覧等)が例年で四月の二十日前後、静岡産がその一週間程度あとに、そして宇治の新茶は四月の末から連休にかけて出始めるのが例年のパターンです。
ただはしりの新茶は高価なものが多く、質的には比較的高いものの価格に見合うものが少ないようです。
基本的に最盛期を迎える五月の連休明けの品が香味がよく乗り、価格も落ち着いて良いかと存じます。
そういう訳で、例えば7月以降に新茶はあり得ません。勿論、秋でさえお茶は一部の地域で生産されますし、今できたという意味ではそれも新茶かも知れませんが、いわゆる香り豊かな爽やかな新茶は、五月から六月半ばまでと申して差し支えないと思います。
爽やかな香りと、いい意味での苦渋味を旬である初夏の息吹のもと楽しんで頂くのが新茶と言いきって良いと思います。
尚、茶道の心得のある方々はご存じのことですが、秋に「口切り」という行事があります。
口切りとは、その年の春に製茶されたお茶(つまり新茶)を、壺に入れ、密封の上、秋まで寝かせておきます。そうすることで、新茶特有のとげとげしさが丸くなり、旨味とコクが乗るわけです。
茶道では特に「口切りの茶事」という会が催されたりしますが、伝統的な茶のあり方を心がけて商う者は、抹茶はもとより、煎茶・玉露でもこの作業を行います。
この口切り茶を、一部混同して新茶と呼ぶ人が最近増えているようです。
「2000年10月15日掲載」のよもやま話でも申しましたが、昨今、食べ物の味についてやたら「甘い・まろやか」がもてはやされており、茶農家においても柔らかな味造りが主流となりつつあります。勿論、マイルド嗜好の現代人のニーズに対応した農業という意味で、それなりの評価を拒むつもりはありません。
しかしながら、新茶とは、爽やかな意味での苦渋味とコクが強く、茶葉そのものの香りがたつものと云うのが本来の姿です。
まろやかなお味の茶とは、肥料をしっかりやること・茶園に覆いをかけて栽培すること等で作られますが、反作用として香気が薄れ、新茶らしさを感じられないと考えます。せっかくの季節感を味わうならば、良い意味での苦渋味のある香りのたつ新茶をお奨めします。
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