帰ってきた「京の隠れ名所」シリーズ


心霊現象目撃地探訪編


東山隧道


京都市東山区と山科区を結ぶ現在の幹線道路、国道1号線五条バイパス。
清水山と六条山の中間あたりを最高地点とする山越えの部分に『東山隧道』がある。
東山隧道は1967年(昭和42年)に完成した車道であるが、少々北に明治36年開通とされる歩行者用トンネル『花山隧道』がある。

ここは比較的有名な心霊スポットであり、これまでにもテレビや書物、さまざまなWEBページで紹介されたことがある。
従って「なにをイマサラ・・」という感も否めないが、やはりここを避けることはできない。

特に目撃情報の多いのは上写真の西入口とされる。

少し西には民家もあり、五条バイパスを通り行く車両の騒音も激しいのではあるが、花山隧道の入り口近くは別世界が如き静けさである。

夜間は、外部の暗さに対して隧道内の蛍光灯がやたらと明るい。
左は西入口より進入してスグの所。

・・・・なにも無い・・・・


こちらは山科側(東入口)より西方向を撮影したもの。

ん?
昔はもっと狭かったような気がする。
いつの間にか拡幅されたのだろうか?
しかも東側入り口から十数mは内壁が明らかに新しいものになっている。

それはさておき、我々が収集したここでの体験談を少々・・・

その1・・知人
昔、チャリンコで五条越えて山科行ったときに通ったんやけど、あん中はなんかヒヤァ〜〜としててキショク悪かった。
なんかに触られたみたいな感じがした。
その2・・学生時代運動部員であったヤツ
練習であそこ走ってたんやけど、誰かついて来よんねん。ま、気のせいやろけど・・・
その3・・自称「ワシは霊感強いで〜」
西入口んとこ、いろんなとこから覗いとる。あんなとこ二度と御免や!
その4・・噂
武者が出る。落ち武者?
その5・・噂
女性と思われる霊が出る。
その6・・僧侶
あそこは昼間のほうがキショク悪いけど、霊的なものはなにも感じません。ただ、一度ビックリしたことありました。
自転車で走ってトンネル抜けたとき、オッサンがカップラーメン食っとりました。あれには参りました。
なんでって?あの近くにコンビニとか無いのにどこから湯を調達してきたのかが不思議で・・・

あと、新隧道の方でもさまざまな体験談もあるが、トンネルの壁に押しつぶされそうな気がしたとか・・・
恐らく、飲酒運転状態の御仁が発した言であると思われる。

これは山科側入り口から車道方向を見た図。

さて、この辺り。
古くは刑場であったとか、隧道の上には墓地、やや南には京都中央斎場、西には広大な墓地、北はこれまたいろんな噂が絶えない将軍塚、イワク因縁のありそうな所が密集しているのでまことにソレラシイのではあるが、実際に心霊現象があったのか否か・・・



山科側より五条バイパスを臨む


今回の取材で、ちょっとした異変があった。
同行した「求道男」バイクを置いてスタンドを立てたが、反対側に倒してしまった。
そのとき、バックミラーを引っかけてしまい、それをムリヤリ起こしたのでミラーが外れてしまった。
正確にはミラーステーとミラー本体を結合しているボール状の部分が抜けたのである。
「抜けたモンは嵌るやろ〜」 と、押し込んでもムダな抵抗。
「なんでこんなもん抜けたんやろ??」

これ一重に『バチが当たった』ということにしておこう。

主要幹線である国道一号線は夜であっても交通量が多く、なにごとも無いかの如く動いているのであった。