熊本空港からレンタカーを利用し天草方面へ「地魚のおいしいのん」を求め三角町(みすみちょう)という港町を訪問いたしました。
その町の料理屋さんにあらかじめ「新鮮な魚のお造りを多めに食べたいのですが」と4名で予約しておきましたところ
「誰が10人言うたんや」
ちゅうほど魚魚魚・・・魚を食べーると♪と歌いだしてしまいそうなほど出てまいりました。
恐る恐る
「あのー、この量はこちらでは普通ぐらいなんでしょうか?」
と尋ねると
「そうですねー、まぁ普通?・・・ちょっと少ないですかね」
と、信じられぬ量と種類で、お造りばかり食べるとあごが痛くなるちゅうことを初めて知りました。
やっと完食!
と思いきや、さぁーこれからお料理・・・。
酢の物、お吸い物、おこぜの唐揚げ一匹づつ、鯛の姿煮一匹づつ、その煮汁で、そうめん八束分ほど・・・
うっ!
まだ何か来るのかしら?
きっと来る♪
きっと来る♪
ちゅう感じでその時は貞子が来るより、料理が来る方が怖かった。
「あのーまだ何かお料理来ますか?」
と仲居さんに聞くと
「あっ後、焼きこのしろ寿司二貫と果物ですね。」
(助かった、寿司二貫ならなんとかなりそう)
と皆一様に安堵の色。
「井山君、もうあかん、そうめん食べて、どない考えても食べれん。後、寿司でいっぱいいっぱい」
「了解!えーい、いきまっせー」
と、スパーク井山氏は残りというよりは半分ほどしか減っていないそうめんを一気にスパーク完食!
パチパチパチ!さすが京男!
「ふぅー!腹一杯やわ。もう寿司早よ来いひんかな、間あいたら食べれんようになるで、なぁ、ハハハ!」
と、笑った顔が冷凍マンモス!さぁー行こう!愛・地球博!!
じゃなくて、笑顔が凍りつきました、焼きこのしろ寿司の大きさを見て。
握りこぶしを楽々上回るような大きさ、それが二貫。
皆無言涙目になりながらも料理人としてもったいない事はできぬとばかりに完食。
時は移り夕食、いまだ昼の満腹感が抜けぬまま食事開始。
またもや魚魚・馬肉馬肉・・・と、その量たるや常人の感覚ではないと思い、たまらず仲居さんに、これまた恐縮しつつ
「あのーこれって異常に量が多くないですか?」
「そうですね、熊本では食べきれないほどお出しする習慣があるんです。
でないと、"こんだけか?"とお客さんに腹を読まれるのを嫌がるんですよ。
ですから皆さん食べきれない分は折に入れて持って帰られますよ。」
「ですよねー、ハハハ、食べきれなくてもいいんですか、よかった。」
と言いつつも、下向けないほど満腹となりました。
しかし夜の街にはGO!
時はさらに移り次の日の昼食、伊万里牛の焼肉を頂いたのですがコース料理になっており色々お料理が出た後、メインの牛肉を盛った皿が私の前に置かれました。
井山氏曰く
「清水さんしみっさん、僕、肉焼きましょか?」
「いやいや、いいよ、僕焼くわ。」
と言い終わるやいなや、それと同じ皿が各人の前にも運ばれてきました。
うっ!これひとり分の肉?
恐るべし熊本の量感覚!
最後まで涙目になり、熊本にはかなわぬと京男衆はすごすご帰ってまいりました。
やっぱ京男は"やわ"なんでしょうか?
皆様、過ぎたるは及ばざるが如し、であります。
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