当きょうとwel.comメールマガジン連動企画として毎月お贈りしている
『本格的カンタン料理』
コーナーを求道料理人・清水師とともに担当しているもう一人の料理人。
明治後期創業、
御料理『井傳』
4代目・井山和彦とは彼のことであります。
五条料理飲食業協同組合においても彼の生い立ちを知る者は少なく、一般には近年の姿しか知られていません。
古くより、繊維関連業者が立ち並ぶ”室町”より少し西に位置する同店。
旦那衆が度々催した宴席に高級料理を提供してきたのであります。
単なる「出前」にあらず!
裏方に徹し、ひたすら腕によりをかけて美味いモノを創り、届ける・・・
これを以て”仕出し”と呼ばれます。
配達用函に料理を満載して自転車で移動・・・
コレ、簡単には出来ませんぞ!
いわゆる”お茶や”が料理を外部の専門業者に委託し、それを受けるのを”仕出し屋”と称しますが、まさしくソレなのであります。
さて、1ヶ月おきに掲載している料理紹介ページでの独特の語り口。
文字数こそ少ないものの、内容は決して手を抜いているものではありません。
確かに日頃は黙して語らず・・・・
しかし
一度会話になってしまうと、まことに味わい深い男であります。
京の夏を彩る『鱧』を料理しつつ・・・・
大学は某芸術系を卒業。
主にデザインを専攻してましたが、
「あんまりマジメに講義に出てへんかった」
とか。
しかし、盛り付けにおける皿の選択、料理配置などは先天的なものがあるようですな。
ちなみに、軽音楽部に所属し、エレキを奏でておったとか。
「今は全然弾けまへん!」
現在の彼をよく知る”求道料理人”師に語ってもらいましょう。
1.普段の彼を表現するキーワードは「忘れる」
とにかく彼は物忘れがひどい。
頼んでおいた会議への出席も忘れる、結婚式の披露宴への出席も忘れる、料理講習会でのデモンストレーションの手順を忘れる、領収書もらってねといっておいても店を出たら忘れてもらってきてない。
とにかくことあるたびに彼は忘れてくれます。
しかしながら、
「すんませーん」
としょんぼりしている彼を見ていると憎めないのは彼の人徳かと思います。
しかし、料理の技は忘れず!
2.彼が彼たる所以のキーワードは「ほろ酔い」
彼が日常においてもっともスパークするのは、ほろ酔いの頃。
とたんに饒舌になり、ギャグの連発。しかも彼のギャグは人の想像を越えた域にあり誰も次の言葉、行動を予想しきれないというすごさ。
切れ、スピード抜群で宴会の間中、組合員もコンパニオンのおねぇちゃんも井山君に釘付け、笑いっぱなしというパターンが、毎回毎回繰り返されています。
しかも一度として同じギャグ、話は使用したことがなく頭の中どないなってんのかと本当に感心しております、いゃ畏敬の念をもっております。
ただほろ酔いを過ぎるとどこでも寝てしまい先輩方と飲みに行ってようが関係無しに
「ガぁー」
といびきかきつつ、船をこぎつつ。
つまりほろ酔い状態の時のみが井山君の真骨頂です。
また、最近「出前板さん教室」というものにも参加しています。
市内の小学校高学年を対象に、家庭科の一部として採り入れられたものですが、ひっぱりダコの人気で、毎年抽選された5校へ教えに行ってます。
などと云いつつ、『鱧の落とし』完成!
- 「出前板さん教室」井山講師は語る・・・・
「感想ですが、包丁を上手に使う子や身をボロボロにしてしまう子がいて、それぞれに面白いです。
全体的にギャーギャー騒がしいのですけど、純粋な子供の瞳が夢中で魚と格闘しているのを見ると、不思議と自分の子供の様に思えて感動してしまいます。
ケガ人が出ないように気をつけながら1時間も教えると、クタクタになっちゃうんですが、帰り際に子供達から「ありがとう!」と笑顔で言われたりすると心地よい疲労感に変わるんですな〜。
と、ボクもなんだか歳を取りましたのう…。」
焼き物には紀州備長炭!
ホンモノの味は、こういう部分から。
手間を惜しまず『味』を追求している姿勢が見て取れます。
ちなみに、祇園祭では、井傳の店前で、京都の仕出し屋の息子達で構成された魚菜組合青年会有志による「鰻の蒲焼き」(備長炭使用)を7月14〜16の3日間営業します。
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(チト宣伝)
串に刺して焼き上げられたものは即料理として配膳されます。
ん??
串ホルダーに注目!
直径15cm全長60cmほどの青竹の輪切りが使用されてます。
「串の先ですぐ穴開くけど、竹屋さんでいっつも分けてもろてます。」
多くの竹業者が存在する京都ならでは。
料理の裏側にまでコダワリの姿勢が感じられます。

エキセントリックな思考回路を持つと云われる彼の本性を暴くのは並大抵のことではないと思われます。
が
生真面目&律儀なのは動かし難い事実として皆が認めております。
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