メールマガジン購読会員様だけにお送りする「京の隠れ名所」シリーズ第参拾壱弾




繁昌神社



下京区高辻室町・・・
付近には繊維関係の商社が多く、昼間には商用車両が多く行き交う、まことに賑やかなところに、小さな神社があります。
「京都弁財天・繁昌の宮」=「繁昌神社」であります。

祭神は田心(たぎり)姫命・瑞津(たきつ)姫命・市杵(いちき)島姫命の三女神。

明治期以前は功徳院と呼ばれ、真言僧が管理していましたが、明治の神仏分離令によって神社だけが残ったと伝えられます。

約1000年前、現在の地の北西方向にある『班女塚』辺りに造られました。
で、この『班女塚』については『宇治拾遺物語』になかなか奇妙な記述が見られます。
「この地に住んでいた家族に2人の姉妹あり。特に妹は28歳頃に未婚のまま病死しました。
葬送のおり、遺体を棺に入れ墓地へ運んだのですが、いざ墓地に到着したら遺体が無い!
なんと、家の戸口に戻っていたのです!
その後幾度となく試みるも、遺体はガンとして動かないので、ここに塚を造って葬ったのです。

その後、塚を祀る神社が建設され、当初は班女神社と呼ばれていました。


いつのころからか、班女神社は繁昌神社と改名(?)され、秀吉の時代からこの周辺は「繁昌町」と呼ばれるようになったようです。

安芸の宮島、京都の神泉苑に祀られている弁財天と同体とされ、悪縁消滅、商売繁盛、良縁成就の神社でありますが、未婚女性がここを訪れると結婚出来なくなるという言い伝えもあります。
筆者は一応未婚ながらもオッサンであるので、シッカリ礼拝してきました。


地図