京都の8月に欠かせない素材といえば
「鱧」
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梅雨の雨を飲んでからが脂がのり、9月まで最高に美味しい季節となります。
しかし、残念ながらなかなか家庭では本物の美味しい鱧を頂くのは難しいのが現実です。
まず素材選びですが、淡路島に揚がる頭が小さく目がやさしいもの、そして皮がやわらかくお腹のあたりがでっぷりとした肉付きのよい鱧を見極めてまず最高級の素材選びとなります。
そして骨切りですが、できるだけ細かくしっかりと皮の寸前、いや皮も少し傷をつけるぐらいまで、まさに皮一枚まで骨切りをしなくてはなりません。
骨切りのうまい下手は鱧を裏返せば一目瞭然です。
☆裏から見てもビシッーっと切り目の模様が浮かんでいれば完璧
☆手前だけまたは向こう側だけではまぁまぁ
☆なにも浮かんでないものは骨切りをしているふりであって骨切りになっていない
と、料理人にも歴然とした差があります。
食べたときの食感が全然違うのです。
というわけでこれらの工程を一流の料理人が一貫して行ってはじめて本物の美味しい鱧をいただけるのです。
ですから、素人さんでは恐らくスーパーなどで骨切りをした鱧を買ってこられたり、鱧の落しにしたものを買ってこられるしか仕方が無いと思います。
しかしながら、これらは本物の美味しい鱧とは言えません。
つまり本物の美味しい鱧は料理屋さんでいただくしかないのです。
あれっ?結局料理屋の宣伝みたいになってしまいました、失礼しました。
いやいやところで、今月のお料理ですがスーパーで買ってこられた鱧を生かして「へーぇ、こんな食べ方あるんや」というちょっぴり変わった
そしてビールにぴったりのおつまみ「鱧のぱりぱり揚げ」のご紹介です。
(用意の素材2人前)
○骨切りした生の鱧長さ15cmほど
○小麦粉
○塩
○すだちorレモン
○サラダ油(揚げ油)
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(調理手順)
- 骨切りした鱧を3〜5ミリ幅で一切れづつに切り落としていただきます。
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切り落とした細長い鱧の一切れ一切れに丁寧に小麦粉をまぶします。
- 170度の中火に熱した油に小麦粉をつけた鱧を入れていきます。
(あまりまとめて入れるとひっついて固まりになってしまいますのでなるべく一切れづつ丁寧に入れてください。)
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こんがりきつね色になり泡があまり出なくなったら油から引き上げて天麩羅紙の上にのせ油切りをしてください。
- 熱いうちにお好みの塩加減でさぁーっと塩をふりかけておきます。
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器に盛り付けて、すだちかレモンを搾りお召し上がりください。
この召し上がり方なら、鱧の素材の良し悪しや骨切りの上手い下手に左右されることなく美味しく鱧を楽しんでいただけます。
是非お試しください。
ただ、美味さにつられてのビールの飲みすぎには責任が持てませんのでご注意ください。
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