5月の料理 「絶句冷奴」

5月と言えばゴールデンウィーク
連休と言えば旅行
旅行と言えば京都!

ゴールデンウィーク期間には京都にもたくさんの観光のお客様が 訪れられ、それぞれの楽しみ方をなさると思いますが、5月の京の素材 というものはあまりこれっといったものが実はございません。

筍は終わったし、鱧には早いしという感じで、今月は何にしようかと思い、観光に お越しの皆様が恐らく京の食べ物として想い浮かべられる素材、 豆腐 を今月はテーマにしようと思い至りました。

題して 「絶句冷奴」 あ〜う〜もない美味さ!

少しの用意で簡単絶品、是非、お試しください。



豆腐の発祥は、中国とされ、その起源は西暦の紀元前2世紀、前漢の 淮南王・劉安の創作という説がありますが、少なくとも唐代中期頃には 豆腐は製造されていたようです。 日本への伝来は奈良時代の遣唐使の 僧侶により伝えられたとされていますが、明確な記録はありません。 最初は、僧侶の精進料理であったものが、貴族、武家の世界にひろまり、 室町時代になって全国にかなりの浸透を見たようです。本格的に庶民の 食べ物として取り入れられるようになったのは、江戸時代からです。

豆腐・マメ知識 





材 料 (2〜4人前)
絹ごし豆腐 一丁
(皆様が美味しいと思っておられる豆腐で結構です)
てんかす 適量
刻みねぎ 適量
刻みのり 適量
出汁 50cc(粉末出汁の素で結構です)
濃口醤油 50cc
味醂 50cc
味の素 少々

調理法

  1. 出汁50ccに濃口醤油50cc、味醂50ccを混ぜ合わせ味の素を少々入れて、一度沸騰させます。
    沸騰しましたら、すぐに鍋を水につけるなどして冷まし、荒熱が取れたら冷蔵庫にて冷やしておきます。
    これが旨み出汁となります。
  2. 絹ごし豆腐一丁を縦横4等分に切り分け、お好みの分量を一人前として下さい。
    その豆腐の水気をフキンなどで軽く取り除き器に盛っていただきます。
  3. @で冷ましてある旨み出汁を少し多めに豆腐にかけ、トッピングにてんかす(これが重要なポイントです)刻みねぎ、刻みのりを乗せます。
    お好みで、わさびや削りカツオを乗せていただいても結構です。
  4. 召し上がる時にてんかすに旨み出汁を吸わせるようにしながら豆腐やらねぎやら、のりやらと一緒にお召し上がりください。

たったこれだけのことですが、恐らく皆さん誰も
味わったことの無いような・・・
盲点をつかれたような・・・
不思議な気持ちと同時に必ず 美味しい と一言おもらしになっているはずです。



醤油をぶっかけるだけの冷奴ではなく 立派な一品として食卓を彩ることができる、お勧めのお料理です。

五条料理飲食業組合  割烹三栄 若主人 清水敏夫