3月 京都の旬 「筍(竹の子)」 筍の唐揚げピリ風味
京料理 割烹 三栄

筍と言えば京都、京都と言えば筍。
それほど筍は京都に欠かせぬ食材です。
歴史は古く平安時代より食されていたという記録があります。

京都産の 白子(シロコ) と呼ばれるものは最高に美味でありその分値段も高く、なかなか口に することはできません。
しかしながら筍は 鹿児島もの、土佐もの、京都は山城もの と手ごろな値段のお買い求めやすい物もございますし、
湯がくのがめんどくさいとおっしゃる方は、スーパーの店頭で販売されている水煮にされた筍でも結構です。

今回は 『手軽に珍味』 をコンセプトにしていますので、旬の間に一度はチャレンジしてみてください。

我々が筍と称し食している種は孟宗竹(モウソウチク)といいますが、原産は中国です。
その昔、孟宗という若者が筍の時期にはまだ早い冬の最中に病気の母親のために雪をかきわけかきわけ筍を捜し求めたという美談から、その見つけた筍の竹を「孟宗竹」と呼ぶようになったという説があります。

雪の下に筍が本当にあったのかどうか、事の真偽はさておき、孝行息子の心のご馳走にも思いを馳せて頂き、旬の味を味わっていただきたいと思います。



筍の下処理
生の筍の場合 まず水洗いしとがっている先の方を3センチほど斜めに切り落とし、軽く 縦に切り込みを入れてください。
その筍3〜4本を目安にたっぷりの水と糠ふた握り、鷹の爪2〜3本を入れ、2時間程度湯がいてください。
途中お湯が少なくなったら水を追い足していただき、しっかりと中まで湯がくよう心がけてください。
出来上がりましたら自然に冷めるまで待ち、冷めたら皮を剥いて、よく水で洗ってください。
水煮の場合 袋から取り出しよく水で洗い半分に切り分け、中に石灰が入っているものは爪楊枝等できれいにほじくりだし、水から湯がいてください。
沸騰してから10分ほど煮させたのち、水にさらしてください。

筍の唐揚げピリ風味(3〜4人前)
筍の調理材料
2〜4本
筍の大きさでご判断ください
出汁400cc
(出汁の素でも結構です)
淡口醤油50cc
味醂50cc
砂糖大さじ一杯
味の素少々

ピリ風味出汁
出汁200cc
(出汁の素でも結構です)
淡口醤油50cc
味醂50cc
味の素少々
大根おろし少々
刻みねぎ少々
一味唐辛子少々


筍の調理

  1. 下処理した筍3〜4本を、根っ子の方を輪切りにし、上部7、8cmを適当な大きさに縦に切り分け(4等分か6等分)上記の筍の調理材料の割合のだし汁で焚きます。
    沸騰しましたら5分ほど超弱火にし、ゆっくり味を含ませてください。

  2. 焚き上がりましたら、筍だけをフキンもしくはクッキングペーパーの上に乗せて、大まかに水分を取り、熱いうちに片栗粉をまぶします。
    あまり片栗粉をつけ過ぎますと粉臭くなりますので、満遍なく薄くつけるよう心がけてください。

  3. 170度ほどに熱したサラダ油に、片栗粉をつけた筍を入れてこんがりところどころきつね色になってきたら出来上がりです。
    中は最初に焚き上げていますのでちゃんと熱くなってます。
    色のつき具合を目安に揚げて下さい。

  4. ピリ風味出汁の割合で沸騰させた出汁に大根おろしをたっぷり入れ、刻みねぎ一味をお好みの辛さで入れていただき、それに筍の唐揚げをつけながら、おろしやねぎと一緒にお召し上がりください。



もう 筍の焚いたん 筍御飯 ばかりで筍はあきたというお方は是非お試しください。

やみつき になりますヨ。
健康のため食べすぎにはご注意を!
などと一言入れておかねば食べ過ぎて お腹痛い などのクレームがくるかも?

と、わたくしはひとりニヤニヤしながらこのレシピーを作らせて頂きました。


五条料理飲食業組合  割烹三栄 若主人 清水敏夫










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