底冷えのする京都の2月、体の芯から温まるかぶら蒸しをご紹介いたします。
えっ2月にかぶら?
とお思いの方もいらっしゃると思います。
確かに京野菜の一品聖護院かぶらは12月の末には市場から姿を消しますが近江かぶらは2月の末まで元気な姿を見せてくれます。
実はもともと聖護院かぶらは滋賀県の近江かぶらの種を享保年間(1716年〜)頃に京都市左京区聖護院地区で栽培したものが、聖護院かぶらとなったのであり、近江かぶらからみれば弟分にあたります。
その兄貴の近江かぶらを使い絶品のかぶら蒸しに仕立てて見たいと思います。
かぶら蒸しは冬の寒い日にかぶらの白さを雪に見立てて食するという風流な食べ物で、ですからかぶらにつなぎとして卵白をまぜ、あくまで白く淡雪に見立てるのが調理人の真髄なのです。
しか〜し
今回はあえてオリジナル料理を御紹介!
あんたほんまに京都の料理人?
とのご批判は覚悟の上でタブーを犯し、あくまで
「うまさ」
を追究したいと思います。
******** 用意する材料(4人分)********
かぶら蒸しの材料
|
近江かぶら 大なら1/4 小なら半分 | 約600g |
市販の切り餅 | 1個 |
ぶりの切り身 | 1切 |
海老 (ブラックタイガーでよい) | 4匹 |
銀杏、百合根 (無くてもよい) | 少し |
卵の黄身 | 1個 |
塩 | 少々 |
|
上からかける銀あん
|
だし汁 (市販の粉末出汁の素でもよい) | 480cc |
淡口醤油 | 40cc |
味醂 | 40cc |
味の素 | 少々 |
吉野くず (無ければ片栗粉) | 60g |
すりおろしわさび | 適量 |
|
---|
まずは「かぶら」の準備から
@ | 近江かぶらを厚めに皮を剥いておろし金ですりおろします。 |
A | 市販の切り餅を5ミリ四方ぐらいのさいころ型に切り@のすりおろしたかぶらに混ぜ合わせ 30分ほど常温にて寝かせていただきます。 |
B | 30分後余分な水分をきり、そこに卵の黄身一個と塩一つまみをよく混ぜ合わせます。 |
C | ぶりの切り身は4等分にきり分け、海老は皮をむいて縦に半分に切り分けます。それらを熱湯にさっとくぐらせ、臭みを取り除きます。 |
D | 深めの器にぶり、海老を敷き、銀杏、百合根等があればそれらも添えて、Bの混ぜ合わせたかぶらをすっぽり具が見えなくなるようこんもりと盛り付けます。そして蒸し器で中火の火の強さで15分蒸し上げます。
(木やプラスチックのお椀をご使用になると変形する恐れがあります。 出来るだけ陶磁器で調理してください。)
|
そして「銀あん」
@ | だし汁480ccに淡口醤油40cc、味醂40cc、味の素少々を沸騰させます。 |
A | 60gの吉野くずを少しづつ水でといで「どろーっ」としてきて固形分がなくなるぐらいのものを、@の沸騰しただし汁に少しづつかき混ぜながら溶かし込んでいきます。だし汁自体がどろっと粘性をおびれば出来あがりです。 |
B | 蒸しあがったかぶらに出し汁をたっぷりかけ、わさびをのせできあがりです。 |
必ずわさびもかぶらも
ぐわーっ
とかき混ぜてすするようにお召し上がりくだ
さい。
かぶらのうまみと餅の食感が得も言われず、あなたを
未体験味覚ワールド
へいざなうこと間違いなし!
寒い季節だからこそ体の芯から、そして心もホクホクと温まっていただきたいものです。
|