春風亭一之輔・落語集～富久,お見立て,短命,新聞記事（ＣＤ２枚組）

　チケットの取れない落語家・春風亭一之輔の落語集。『富久』『お見立て』『短命』『新聞記事』と毛色の違う演目が４つも楽しめるお得な落語CDだ。 春風亭一之輔の落語はとにかく聞かせてくる。登場人物のキャラ立ちが鮮明で、リズム感もよい。不機嫌、無愛想、ふてぶてしいの３Ｈだ！といわれることもあるが、それがまたいい味出している・・・ように思う。灰汁の強さこそが落語家・春風亭一之輔の味なのだろう。
　生涯、寄席を中心に落語を続けたいという春風亭一之輔の落語、ぜひ心ゆくまでお楽しみください。

春風亭一之輔・落語集　収録演目

• 富久

  酒の失敗で仕事がない幇間の久蔵。なけなしの金で富くじ（宝くじ）を買い、神棚に供えるが、その夜。贔屓筋だった大店で出火したことを聞いた久蔵は、汚名挽回とばかりに駆け付ける。なんとか鎮火したものの、今度は久蔵の家が火事に・・・。ガッカリした久蔵は奉加帳を手に江戸の町を彷徨うのだが・・・。（平成24年）

• 短命

  『長命』の名でも知られる人気演目。町のご隠居の元に、男が葬式の作法を尋ねにやってきた。伊勢屋の婿養子が３人連続で亡くなったという。いぶかしがる男に、ご隠居は婿たちの早死の原因を説明するのだが、どうにも勘が悪く、話が通じない。何とか理由を理解した男は家に帰ると・・・。（平成25年）

• お見立て

  黄瀬川花魁にほれ込み、足繁く通う富農の杢兵衛さん。杢兵衛が苦手な黄瀬川は、妓夫の喜助を使って、なんとか断ろうとするが、粘りに粘られ、遂に自分が死んだことにしてしまう。驚いた杢兵衛さんはせめて墓参りしたいと言い始め、喜助は杢兵衛を黄瀬川のお墓に案内することになるのだが・・・。（平成26年）

• 新聞記事

  上方落語の『阿弥陀池』を改作した作品。ご隠居と顔なじみの男が茶飲み話をしていて、新聞記事の話に。隠居が天ぷら屋さんの強盗話を持ち出し、最後を粋に切り上げたもんだから、さぁ大変。誰かにこの話を話したい男は、友達の家に上がり込み、見よう見まねで話をするのだが・・・。（平成26年）