《京都・映像詩》　KYOTO 京 - Heart of Japan 日本の心　／　監督：市川崑　脚本：谷川俊太郎　音楽：武満徹（ＤＶＤ）

　1968年、日本を代表するアーティストが結集し、制作された、京都に捧げる映像詩。
巨匠・市川崑が監督をし、文豪・谷川俊太郎が脚本、作曲家・武満徹が音楽、日本語ナレーションは芥川比呂志、監修には建築家・丹下健三、デザインの亀倉雄策らが参加しており、龍安寺、西芳寺、桂離宮、祇園界隈と美しい映像で綴りつつ、そこに禅の修行にいそしむ僧侶たちの生活を織り込んでいく。印象的なカメラワークと、卓抜の照明技術、なにより圧倒的な音楽の存在感が、私たちを京都の世界に溶け込ませていく。
この映画『KYOTO』は、観光情報や京都の知識を得るためのガイド映像や単なるドキュメンタリー映画とは根本的に異なる。京都の根本に迫り、普遍を探ろうとする強烈な視座が生み出した作品。京都とはいかなるものか、日本とはなにか、あなたに感じていただく映画＝映像詩なのだ。小生にもわかりえないが、京都や日本の文化を知れば知るほど、なぜこの映像を遺したか、なぜ、ここでこのシーンを組み入れたかが、みえてくるのではないだろうか？

イタリア企業・オリペッテイが資金提供し、制作された伝説の映像詩を、市川崑監督生誕100年を記念し、当時の35mmフィルムからデジタルリマスターし復刻発売。今回、新たに英語字幕版（マイケル・レッドグレイヴ）、イタリア語字幕版（ジャンカルロ・スブラジア）が収録された。日本人だけでなく、海外からの観光客のお土産や、贈り物、プレゼントにもお奨めしたい作品である。

• 本編37分収録＋特典映像17分
• 英語パンフレット ／ 日本語パンフレット付
  市川崑、谷川俊太郎、武満徹、丹下健三、亀倉雄策が、『京』　に寄せた文章を掲載。
• 特典映像：オープニング試写会の様子