新年あけましておめでとうございます。

年々季節感や時季の節目などが希薄になりつつありますが、元旦だけは新しい年の始

まりということでやはり気の引き締まった思いがいたします。

これをご覧の皆様はお正月にきものをお召しになりましたか?我が家では元旦は

一家全員が必ずきものを着て初詣に出掛けます。新年の始まりにきものを着て、

気持ちを新たにして氏神様へ一年の御礼とその年のお願いごとをしに行くのです。

お正月休みが終わるとすぐに成人式というきもの屋には大きなイベントがあります。

この日は着付けや成人式を迎えられるお客様へのお祝いなどで

、きもの屋は忙しい一日となります。街のあちこちにも振袖を着た

女性が闊歩し大変華やかです。

普段きものに関心がない方も、成人式の日は街で見かけた

振袖の柄が話題に上るかも知れません。


当京都織物小売協同組合掲示板にはさまざまな質問やお問い合わせがありますが、

最近多いのに、成人式を迎えられるお嬢様のおられる先から「振袖をタダでもらえるという

案内が来たが信用していいものか?」というのがあります。

懸賞に当った、モニターになればプレゼント・・・など手法は様々ですが、

要するに「振袖を差し上げたいからお宅まで配達させて欲しい」ということなのです。

いやあ世の中には奇特な方がおられるんですなあ。タダで振袖をもらえる上にわざわざ

自宅まで届けてもらえるなんて!サンタクロースみたいやん。仕入れに四苦八苦してる

きもの屋からしてみれば紹介して欲しいくらいやわ・・・。などと私が思わないのは、

42年生きてきて「タダほど高いものはない」ということを実体験上知っているからです。


真っ当なものの考え方をしてみれば子供でもわかることで、

振袖をタダで渡しても、それに付随する仕立て代、帯、その他の

商品を販売することによって充分利益が上がる仕組みが

あるからなのです。当然それらの商品には振袖分の価格(あるいは

それ以上?)が上乗せされていると考えるのが正しいと思います。

私たち真っ当な呉服屋は言わばこのような商売はまずやりません。

無論そのようなことを納得した上で購入されるのなら何も申し上げ

ることはありませんが、消費者センターなどにそうした商法に対する

苦情や相談が増えているいることも事実なのです。



また最近は、あたかもきもの振興の非営利団体のような名前で「モデル募集」「きものプレゼ

ント」などの広告をうつ業者もあり、手口は巧妙化しています。呉服に限らず様々な悪質商法

が現在社会問題化しています。「もらえる、当る、タダ」の誘い文句と法外な値引きをする

業者には何に限らず近付かない方が賢明なようです。

やはりどのような商品でも、長く商売をしている地域の専門店、それが一番だと思います。

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森呉服店