聞いて、きいて、靴の穴、知ってはる?」と言えば、たいてい「ちょっと、それ、何??」となります。革靴の踵のところに小さな穴があいているのが、「それ」です。実は、革靴の場的存在。靴を作るときの過程で出来る釘の先のがこれなんです。
作られ方
まず、足から作られた木型にデザインが施され、それに
合わせた紙型が作られ、型抜きができます。デザインにあわせてそれぞれの部分に革が裁断されます。
 裁断された各パーツは、木型に沿って、のりやミシン糸で縫い合わされ、作られた上部(アッパー)に、いよいよ中底をつける作業の工程で中心(センター)が動かないように後ろの踵部分に、小さな釘で仮止めします。
そして、仕上がった段階で、仮止めの針を抜いたときの穴が、踵の後ろにある穴の正体です。一足、一足を手作業で行なった印でもあるこの小さな穴に、レース編み用の鍵針で値札をつけて、お店の売場に新作靴がデビューするわけです。
一連の工程
靴の穴に鍵針を通す
鍵針に値札の糸をかける
糸を内側から穴を通って外側に引き抜く
値札の穴に糸を通して、できあがり
 「穴のない靴も見かけますけど?」という質問もあります。
穴のない靴は機械生産の場合です。合皮靴の場合は、
ほぼ、完全にこの穴は見当たりません。値段に見合うように
合理化されているからなんですね。流行物の靴を遊びで履くには、安く買い物するのは、楽しいですよね。でも、作り手の心が入った、穴のある本革の靴は、合皮に比べると割高だけれども、動物革であるゆえに、人の足型に馴染み、履き心地がいいのです。
作り手のぬくもりがあるからかもしれませんね。

 小さい穴の秘密、わかってくれはりましたか?ほな、近いうちにまたどうぞ。
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