11月の料理 「秋刀魚竜田揚みぞれ風味」

季節の逸品 

〜秋刀魚竜田揚みぞれ風味〜



11月の京都は紅葉に彩られ、最も美しい季節。
秋の食材の定番と言えば「秋刀魚」。
秋刀魚の塩焼きを大根おろしで・・・と、ついつい思ってしまいますが、料理コーナーを預かるわたくしと しましては、それではあまりにも芸がないので今回は少し凝ったものをと思い、「秋刀魚竜田揚みぞれ風味」のご紹介です。

ただし、秋刀魚を3枚におろすという下準備をしていただかなければなりません。
「いゃーん、下処理は!」
とおっしゃるお方は、近所の商店街のお魚屋さんでお買い求めください。

少し にこっ として「 秋刀魚3枚におろして、お腹の小骨もへいで(※)ください♪ 」というと
喜んでー 」とやってくれます。
この機会に是非お魚屋さんでお買い物してみては いかがでしょうか。



今回はみょーに本格的なお料理のご紹介ですが、わたくし簡単なお料理の紹介ばかりで、どーも読者の皆様に この人ほんものの料理人? と疑われておるのではないかと小心者がゆえに思っておる次第で、少々今回は気合を入れて作ってみました。

そこで・・・・

もっともらしいことを言わせてもらいますと、料理人として大事な事は体調管理でございます。
そのひとつとして「舌」の手入れは怠れません。
みなさん鏡に向かって「べー」と舌を出してみてください。
きっと白い「かす」みたいなものがベタァーとくっついてると思います。
舌苔(したごけ)というものですが、舌の歯垢のようなものです。
それを毎朝、歯を洗うとき一緒に舌をべーと出し奥の方まで舌の表面をやさしく洗うのです。
このかすを取り除きますと格段に「微妙な味」がよく判るようになります。
お試しください。
しかし、難点は洗うときにオェーッっと「えずく」ことです。あっ下品なお話しで失礼しました。

さわやかな目覚めの秋の朝
涙目になりながらも道を極めんとする 求道料理人 清水でございます。



(用意する素材)  4人前

・生秋刀魚2匹(3枚におろしたもの)
・生姜汁 卵半分ぐらいのかたまりをおろし、
クッキングペーパーで搾ったもの。
・酒50cc
・片栗粉適量
・おろし大根大根1/5ぐらいをおろしたもの
・刻みねぎ少々
-みぞれ出汁-
・出汁160cc
・みりん10cc
・淡口醤油10cc
・味の素少々


◎調理手順
  1. 3枚におろし、お腹の小骨をへいだ(※)身を3等分に切り落としビニール袋に酒50ccを入れ、それに生姜の搾り汁をたし、秋刀魚の切り身を入れてビニール袋の口を結び外から揉み込みます。
  2. 3分ほどしたら[1]の秋刀魚の切り身をざるにあけ水気を切り、切り身を片栗粉にまぶしていきます。
  3. 180度ほどに熱したサラダ油に[2]の切り身を入れ揚げてください。
    身は薄いので早く火は通りますが表面がカリッとするよう揚げてください。
  4. 上記のみぞれ出汁の数量を計り鍋に入れ沸騰させます。
  5. 沸騰しましたら、よく水気を搾った大根おろしを入れ1分ほどで火を止めてください。
  6. [3]で揚がった秋刀魚を器に盛り、上から[5]のみぞれ出汁をかけ刻みねぎを天盛にして出来上がりです。




少し変わった秋刀魚の食べ方、是非お試しください。

「竜田揚げ」マメ知識

在原業平朝臣(ありわらのなりひらあそん)作、百人一首にも組み込まれたこの作品にも登場する「竜田川」。
竜田揚げの切り身から赤い身の色が見えてる所が、紅葉の流れる竜田川に似てるところから、そう呼ばれるようになったという説があります。

(※:へいで・・・
   料理用語で剥ぎ取るという意味)



五条料理飲食業組合  割烹三栄 若主人 清水敏夫